ぜんりんかん幼稚園ホームページのねらい


本ホームページのねらいは、表紙でも触れております通り、「飾りのない本当の園生活を見守りたいとする思いに対して、私達なりに考えた一つの回答」です。

それと同時に、是非もう一つご紹介させてください。
私が担任をとして子ども達とかかわらせていただいておりました際、彼等と園生活を共に送る中で「あっ!今のこの子の姿をお父さんやお母さんが見たら、きっと喜ぶだろうなぁ・・・、きっと安心していただけるだろうなぁ・・・、おかしくて笑っちゃうだろうなぁ・・・(*^_^*)。」と感じる場面が数え切れないほど沢山ありました。

しかし、それらの場面は、日常の生活の中で流れるように通り過ぎていってしまいます。
そして、子ども達は遠慮無く次の活動へ、次の姿へと、前へ前へどんどん進んでいってしまいます。
そうして、先ほど抱いた私(=担任)の感情は、誰と共有することもなく私の心の中に留まり続ける、ということが多々ありました。

つまり、上記のように、日常的な園生活の中で私(担任)が抱いた感情を、また、そう感じるに至った子ども達の姿を、保護者さまへお伝えする術が非常に限られていたのです。

それならばということで、担任だけではなく、保護者さまも同じ場で我が子の姿をご覧になっていただくことができる機会として「園行事」が挙げられます。

しかし、「園行事」は、言い換えれば「非日常的な保育生活場面」です。
私が担任をしておりました際、上記のような気持ちになるのは、むしろ「日常的な保育生活場面」からの方が多かったのです。もしや、それだけ、子どもたちの成長は毎日の「日常的な保育生活場面」から生まれるということの現れなのかもしれません。

また、「園行事」の本来の目的は、「毎日の園生活の節目として、子どもたちが自分自身の成長を再確認し、次への自信や意欲につなげること」であり、それに準じて「子ども達を見守る親や保育者も一緒にそれを確認し、次への反省材料にする」ということです。

しかし、それらを部分的に取りあげ、「子どもたちの姿を保護者さまにご覧いただくこと」のみが先行し過ぎると、「園行事」は「見せるための場」になり、「日常的な保育生活」は「園行事のための場」になってしまいます。

それでは本末転倒です。

私達は、「園行事」を「子どもたちの気持ち不在の見せもの」にしないためにも、あるいはそのような逆転現象を起こさせないためにも、「日常的な保育生活場面」に力を入れていきたいですし、それをホームページという形で広く情報開示し、自分たちへの戒めにしたいという意図があるというわけです。

私達は「日常的な保育生活あってこその園行事」と信じております。

そのようなわけで、本ホームページは私の少ない経験を元に、当時かなわなかった感情に応える形で作成しております。
今後、このホームページが、どのような形で推移していくのかは私にも読めませんが、これからも「園行事」共々「日常的な保育生活場面」を追いかけることを大切にしていきたいと考えております。

どうぞ今後とも、本ホームページと共に、善隣館(ぜんりんかん)幼稚園とよろしくお付き合いください。
                                          2002年5月28日記